力石 菜穂子
この前の週末に、久しぶりにヒンメリのワークショップに参加しました。ヒンメリって?それはフィンランドの装飾品で、材料はライ麦の茎でできています。
4年前にヒンメリに出会い、これまでに7つほどの作品を作りました。
ヒンメリの魅力は、なんといってもその形の美しさです。真っ直ぐな茎をつなげることで、幾何学模様のような立体ができあがります。また天然素材なので素朴で暖かく、光の加減によって表情も変わります。ゆらゆら揺れるのを見ていると空気が浄化されるような、安らいだ気持ちになります。
私の先生は、材料のライ麦を確実に手に入れるため、ご自身で栽培されています。ちょうど先週種をまいたのですよ、とおっしゃっていました。ライ麦は人の身長ほどの高さまで伸びます。欲しいのは茎ですが、せっかくライ麦の実もとれるので、粉にしてスコーンを焼くそうです。部屋を飾り、お腹も満たし、大地の恵みはありがたいですね、京都の伏見育ちのライ麦です。
ところで、ヒンメリを眺めて心が穏やかになるのは人間だけ。
猫は違います。麦の香り、ゆらゆら揺れる姿が野生を刺激するのでしょうか、うっかり置いておくと飛びついて猫パンチを浴びせ、作品は一瞬でくしゃくしゃになります……
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