人間力

 元号が令和に変わり、どのような時代になっていくのでしょうか。

現在人類史上、最速の変化をとげる時代に生きていると言われています。アメリカのある公的機関の情報によると、18世紀に生きた一人の人間が、生涯を通じて得ていた情報量は、現在の『ニューヨークタイムズ』の1週間分に満たないそうです。

また、今の子供たちの 65%は、大学卒業時に、今は存在していない職業に就くという予想もあり、野村総合研究所は、日本の労働人口の約49%が就いている職業において、機械に代替可能との試算結果を得ています。その一方で、この推計結果は過大であるとの意見もあり、職業を構成するタスク(業務)単位でみた場合に大半のタスクが自動化される職業は9%程度にとどまるとの研究結果を示しており、将来の予測が難しい時代です。

私たち社会保険労務士も、AIに代わる時代にどう対応していくのかといった研修があり、興味深く拝聴しました。AIの知識などを研鑽するのはもちろんですが、「人間力を高める、磨いていく」といったことが重要になるという意外なものでした。

「人間力」とは、人や組織を惹きつけ、動かすことができる対人影響力と行動力、発想力の総称と定義づけていました。
人間的魅力(人を惹きつける力)、人間的底力(ピンチをしのぐ力)、人間的迫力(人をまとめ、動かす力)が重要だそうです。
能力や知識・経験といった仕事力が高くても、基盤となる人間力がなければ不安定要素となり上手くいかないということでした。

AIは、人間が使いこなしていくものですから、常に研鑽し、一方で人間力を高め磨いていかなければと、こころ新たにしました。